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米、車輸入が安保脅威と認定 日欧を念頭 関税判断は延期

 【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は17日、外国からの自動車や部品の輸入増が自国産業の弱体化を招き、「国家安全保障が脅かされている」との判断を示した。トランプ氏は、輸入車に対する追加関税の是非を判断する18日の期限を6カ月延長すると決定。その間に米政府の交渉責任者が、日本や欧州連合(EU)との貿易協議を取りまとめるよう指示した。

 ホワイトハウスは声明を出し、日本やEUが「不公正な貿易障壁」を設け、米国からの自動車輸出を妨げており、問題を悪化させていると批判した。

 トランプ氏は、対日協議の責任者であるライトハイザー通商代表に対し、新たな期限の11月中旬まで「外国製の輸入で生じる安保上の脅威を除去する交渉」を進めるよう指示。期間内に合意しなければ「さらなる行動」を検討するとした。

 米政府が17日に出した布告(大統領令)は、「(米企業の)国内での競争条件は輸入削減によって改善されなければならない」と指摘した。

 米国は過去、メキシコなどとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で、自動車の輸入に上限を設ける数量規制を求めた。日本との交渉で同様の要求を突きつければ、今後の日米協議が難航する恐れがある。

 貿易赤字を問題視するトランプ氏は、車の輸入が国内産業に及ぼす実態調査を米商務省に指示。同省が今年2月、トランプ氏に調査報告書を提出していた。

 商務省は報告書で、外国からの車の流入が米国メーカーの経営体力を奪った結果、米企業の研究開発の基盤が弱体化したと分析。軍事向けの技術基盤を損なう恐れがあるとして「安保上の脅威だ」と認めた。脅威の認定により、大統領は貿易法上、自動車関税を発動することが可能になった。

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