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エンジン車とEV、環境で利点変化 マツダが工学院大学とCO2排出量比較 (2/3ページ)

 石炭火力による発電に依存するオーストラリアでは、発電時に発生するCO2排出量が多いという理由から、ガソリン車の排出量がEVの排出量を上回ることが一度もなかった。

 火力発電が総発電量の6割超を占める米国では、走行距離が短い段階でEVのCO2排出量がガソリン車を上回ったが、6万779キロの時点で両車両が逆転。EVの排出量がガソリン車を下回る状態で一生を終えた。

 風力、太陽光などの再生エネや原子力の活用が進む欧州では、序盤にCO2排出量で優位にあったガソリン車が7万6545キロでEVに逆転され、そのままEVの環境負荷が小さい状態が続いた。ディーゼル車は優れた燃費性能がプラスに働き、3種類の中で最も低い排出量で生涯を終えた。

 8割以上を火力発電に頼る日本では、EVのCO2排出量が約11万キロまではエンジン車(ディーゼル、ガソリン)を上回り、EVがバッテリーを交換した16万キロ以降にも再び不利になった。石炭による火力発電を主力とする中国も似た傾向がみられ、EVの排出量が少ない時期は限定的だった。

 データの精度向上へ

 マツダは、車の環境性能を測る指標として「ウェル・トゥ・ホイール(燃料採掘から車両走行まで」を重視。この視点から企業平均のCO2排出量を、30年までに10年比50%削減、50年までに同90%削減するという目標を掲げている。

 目標達成に向け、各地域のエネルギー事情などを考慮しながら、温暖化防止につながるパワートレイン(駆動装置)を複数用意する「マルチソリューション」戦略を展開。LCAデータは主力車種の環境負荷の把握にとどまらず、各地域に最適な駆動装置の搭載車を投入するための判断材料として生かしたい考えだ。

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