高論卓説

全国民規模の恩恵、程遠く 疑問だらけの「大学無償化法」 (3/3ページ)

 優秀ではあるけれど、高額所得者世帯の子弟でなければ医師になれない現実は、大学無償化法とは無関係な印象を受けた。この法律は、施行後4年間の状況を勘案し、検討を加え、必要に応じて見直しを行うという。私大の医学部に進学するとなれば、中間層世帯でも困難が伴う。大胆な補助、支援が求められる。大学無償化法は、国家としての目標も理念も感じない。この法律で少子化を防止できるなんて、誰が考えたのか。

【プロフィル】松浪健四郎

 まつなみ・けんしろう 日体大理事長。日体大を経て東ミシガン大留学。日大院博士課程単位取得。学生時代はレスリング選手として全日本学生、全米選手権などのタイトルを獲得。アフガニスタン国立カブール大講師。専大教授から衆院議員3期。外務政務官、文部科学副大臣を歴任。2011年から現職。韓国龍仁大名誉博士。博士。大阪府出身。

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