経済インサイド

国内火力で5割握る巨大「JERA」 再生エネルギーに本腰、勝算は? (2/3ページ)

 一つは、すでに海外で事務所などの拠点網を持っており、海外のエネルギー企業などとの関係も築いているため、「(再生エネの)事業をするためのプラットホーム(基盤)ができている状態」(奥田氏)にあることだ。もう一つは、JERAは国内外で大規模プロジェクトを手がけてきた経験があり、そうしたノウハウを活用できることだ。

 再生エネには、よく知られている太陽光や風力のほかにもバイオマスや水力、地熱などがある。その中でもJERAが「われわれの強みを生かせる」(小野田氏)として目を付けたのが海外での洋上風力だった。

 昨年12月には英国と台湾で洋上風力に参画すると発表。洋上風力が比較的進んでいる欧州で事業展開の知見を取り込む一方、台湾のようにこれから伸びると期待される市場にも足がかりを築く両面作戦を取る。

 「大型の洋上風力を設置しようとすると、例えば台湾のように広い大陸棚があるところでは相対的にやりやすい。これに対し、日本の海は急に深くなるので、(海上に発電設備を浮かべる)『浮体式』のほうが合っている。採算を高めるためには発電設備を数多く設置する必要があるだけに、経済性という意味でも海外の方が可能性が高い」。小野田氏はこう説明する。

 「脱炭素」も背景に

 JERAが再生エネに突破口を見いだす背景には、世界的に強まる「脱炭素」の潮流もある。国内火力発電設備の約5割を持ち電力を安定供給する責任はとりわけ大きいJERAだが、地球温暖化の要因となる二酸化炭素(CO2)を多く排出する石炭火力発電も手がける。JERAは石炭火力について一定程度は必要との姿勢だが、CO2の排出抑制が時代の要請となる中、CO2を出さない再生エネに前向きに取り組まざるを得ない事情がある。

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