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日産ガバナンス議案でルノーと高まる緊張 3シナリオも選択肢少なく (1/2ページ)

 日産自動車が25日の定時株主総会に提案する企業統治(コーポレートガバナンス)改革議案について、筆頭株主のフランス自動車大手ルノーが採決棄権検討を表明して否決の恐れが生じ、緊張が高まっている。ルノーが求める経営統合に向けた異例の揺さぶりとみられるが関係悪化は必至。総会に向けて(1)日産が何らかの譲歩(2)ルノーが矛を収める(3)議案否決で連合の亀裂が深刻化-という3つのシナリオが想定されるが、選択肢や時間は少ない。(今村義丈)

 ルノーのジャンドミニク・スナール会長は12日、同社の株主総会で、「指名委員会等設置会社」へ移行する日産の方向性は支持すると強調し、委員会へルノーから2人を参加させるよう求めたのは“条件闘争”であることを示唆した。

 だが要求を通す手段に棄権という強硬策をちらつかせたことで、日産の西(さい)川(かわ)広人社長は「ガバナンス強化の動きに完全に逆行する」と批判し、神経をとがらせる。株の43%を持つルノーが棄権すれば今回の議案に必要な出席株主の3分の2の賛成は不可能で、事実上の“反対”となるからだ。

 議案は、前会長のカルロス・ゴーン被告に過度の権限集中があったとした反省から有識者による特別委員会がまとめた提言が前提だ。提言は、新設される3委員会のうち、ゴーン被告の事件で問題となった役員報酬に関する「報酬委員会」は全員、社外取締役を据えるよう要請。取締役の任免権を握る「指名委員会」についても提言は「5人程度」としており、社外取締役を除く枠は2人だ。

 この2人の枠について、日産はルノーと1人ずつの参加を想定していたとみられる。日産がルノーの要求に応じるには定員を増やす必要があるが、人数が増えすぎて議論がまとまらず、監視機能が高まらなければ本末転倒だ。

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