金融

長期金利下げ、地銀収益を圧迫 今年度7割が最終減益見通し

 長期金利の利下げ圧力が加わる中、地方銀行の収益悪化の懸念が強まっている。米中貿易摩擦の過熱や米国の利下げ観測の高まりを受け、5日には長期金利の指標となる10年物国債の利回りが2年10カ月ぶりの低水準を記録。金利のマイナス幅の拡大で地銀の利息収入はさらに下押しされる。全国地方銀行協会が12日公表した会員63行の今年度の業績予想では、約7割が最終減益に陥る見込みだ。

 「長期金利の低下により、国債運用による利息収入の減少など複数の影響が出てくる」。地銀協の笹島律夫会長(常陽銀行頭取)は東京都内で同日開いた会見で危機感をあらわにした。米国の利下げ観測の高まりを受け、日本銀行が一段の利下げに踏み込むとの可能性も示唆される中、「こんなに長く低金利が続くと想定していなかった。(日銀は)景気全体に及ぼす影響をもう少し包括的に見てほしい」と牽制(けんせい)した。

 米中貿易摩擦の過熱に伴う景気悪化により、安全な資産とされる国債を買う動きが各国で広がり、国債の利回りが低下。米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利下げに動くとの観測の高まりを受け、5日には米国と連動して日本の長期金利も急低下した。

 より高い利回りを確保できる償還期間10年超の超長期国債の買いが殺到し、超長期国債の利回りも低下。その結果、長短の金利差が縮まり、短期金利で預かった資金を長期で貸し出したり、長期国債の運用で利ざやを稼げなくなっている。

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