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ゲーム業界に新たな波 クラウドゲーム、巨大IT参入で3強と激突 (1/2ページ)

 ゲーム業界に新たな波が押し寄せている。米グーグルが得意のインターネット技術を使い、専用機並みの本格的なゲームをスマートフォンなどで手軽に楽しめる「クラウドゲーム」の分野に参入するからだ。「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業の殴り込みで、長年続いてきたソニー、任天堂、米マイクロソフト(MS)の3強時代が揺らぐ可能性もある。

 「ゲームの世界が大きく変わる」。ゲーム見本市「E3」がロサンゼルスで開幕するのを控えた6日、グーグル幹部は新サービス「スタディア」をアピールした。据え置き型の専用機と異なり、データセンターで演算処理し高画質、高音質を実現。スマホなどの端末は画面として使うだけだ。

 欧米で11月に始め、利用料は月額9.99ドル(約1080円)。追加料金が必要なゲームもあるが、数万円かかる専用機は不要だ。

 クラウドは2014年に開始したソニーが先行し、「技術や特許は業界首位」(広報担当)とされる。だが有料会員数は今年3月末時点で70万人と、販売台数が9000万台を超える専用機「プレイステーション4」には遠く及ばない。任天堂も18年に始めたが、対応ソフトは3本にとどまる。

 グーグルの動きに触発され、ソニーとMSは今年5月、クラウドゲームで提携に踏み切った。MSは10月に北米でクラウドゲームの試験サービスを始める。E3期間中には体験の機会も設けた。

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