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マンション市場変調…首都圏・近畿圏とも5カ月連続減

 不動産経済研究所(東京)が17日発表した5月のマンション市場動向によると、首都圏の発売は前年同月比10・4%減の2206戸、近畿圏が6・2%減の1388戸で、ともに5カ月連続で前年実績を下回った。特に首都圏は1~5月の発売戸数がバブル経済崩壊直後の平成4(1992)年以来の低水準とされ、昨年までの好調だった市場が、変調した可能性が高い。

 首都圏では、神奈川県が23・3%増と伸長したものの、東京23区が36・3%減で全体の足を引っ張った。販売在庫が7655戸と、昨年の総発売戸数の約2割に相当することから、同研究所では、「マンション開発各社が、新規の販売よりも在庫の圧縮に注力している」と指摘する。

 また、地価上昇や人件費など施工費が高止まりなどで、マンション価格が上昇も背景にある。5月の首都圏1戸当たりの価格は1・0%増の6093万円で、5カ月連続で上昇。さらに昨年の平均で23区では1戸当たりが7124万円と高騰しており、購入者が限定されているようだ。

 今後は、7月に東京五輪の選手村を活用した大型再開発案件「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」の第1期販売が始まるほか、大型案件が夏以降に予定されている。同研究所は「今年の商戦は秋以降に本格化する」と予測する。

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