高論卓説

令和の日本と世界 ソフトパワーで平和に貢献する時代 (1/3ページ)

 日本では令和の時代が平和のうちに華やかに始まったばかりだが、国際情勢は不安定の度を増している。ヨーロッパにおいては各国で反EU(欧州連合)政党が勢力を伸ばし、脱EUの動きが強まる中、英独仏の主要3カ国においては現政権の指導力が弱まり、各国の政治の方向性がいまひとつ不透明になっている。アメリカは対中強硬姿勢を一層強め、イランとの関係も一触即発の緊張状態が続いている。(杉山仁)

 こうした状況下、日本は欧米諸国に比べ政権の指導力が強く、政治的内憂が少ない上、米国と緊密な関係を築き、唯一の安定的大国として世界平和をリードしていける立場にある。安倍首相は関係諸国の首脳と出発前に意見交換し、先週イランを訪問、米国との緊張緩和を促す努力を続け、世界平和に積極的に貢献する姿勢を示している。日本は米国、アラブ諸国、およびイスラエルに対し、いずれとも友好的な関係を築いており、中東の緊張緩和へ向けて、中立の立場から働きかけることのできる唯一の大国である。

 今から100年前の1919年、第一次大戦の講和会議がパリで開催された。講和会議において、戦勝国であった日本の代表団は、国家として人類史上初めて、人種差別撤廃を提案し、列強諸国、アメリカの黒人、および植民地支配下の人々に衝撃を与えた。

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