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米携帯2社合併に「承認を強く願う」 ソフトバンクG孫社長、投資戦略に影

 ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は19日、都内で開いた定時株主総会で、グループ傘下の米携帯電話4位のスプリントと同3位のTモバイルUSの合併計画について「上位勢と対等に戦える規模にするために(米当局から)承認が下りることを強く願っている」と述べた。だが、米自治体が差し止めるよう提訴するなど、合併承認に不透明感が生じており、SBGの戦略に影を落としている。

 両社の合併には米連邦通信委員会(FCC)と米司法省の承認が必要だ。FCCは先月、地方での第5世代(5G)移動通信システムの通信網の早期整備などの条件付きで認める意向を示した。競争法に基づく審査を続けている司法省の判断が焦点になっている。

 こうした中、米ニューヨーク州など10の自治体が今月に入り、携帯大手2社の合併は通信料金の値上げにつながるとして差し止めを求め提訴。これが司法省の判断に影響する可能性が出てきた。合併手続きの期限は7月末とされるが、さらに時間がかかる懸念もある。

 スプリントは、米首位のベライゾン・コミュニケーションズや2位のAT&Tに通信網で見劣りし、解約率も高い。5Gの巨額投資も1社ではまかなえないとの見方も強まっている。

 SBGは約84%の株式を保有するスプリントをTモバイルと合併させて競争力を高め、合併会社の株式保有比率を約27%に落とす計画だ。スプリントの有利子負債は4兆円超とグループの全体の3割を占めるが、合併して持ち分法適用会社になれば、負債を連結から切り離せる。だが、承認が得られずに子会社にとどまれば、負債がSBGの財務諸表に残り、投資事業に経営資源を集中する計画が狂いかねない。

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