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SOMPOケア 介護現場の生産性2割向上目指す (1/2ページ)

 SOMPOケア会長CEO・笠井聡さんに聞く

 --介護現場で離職率の高さが課題となっている

 「従業員の賃金水準の引き上げだけでなく、働きやすい職場環境づくりを進めている。ペーパーワークを少なくするためデジタル技術を導入し、生産性向上も図っている。当社では昨年度に約1600人が離職しているが、今年度は1400人程度に減らす。全産業の平均離職率は現在約15%で、介護は約17%と他業種に比べて高い。当社では5年後をめどに離職率を10%程度に下げていきたい」

 --特に力を入れていく分野は

 「優先的に介護に人を集めるのは難しい。今後は人手に頼らない介護をどこまでできるかが鍵で、生産性向上が重要になる。2月にデジタル技術を活用した介護の未来の実験施設を設立しており、人工知能(AI)やロボットなどの先端技術を用いて介護職員の労働支援とサービスの向上を目指している。例えば、センサーで入居者の就寝状況を確認することで夜の見守りを効率化すれば、夜勤を1人減らせる。こうした技術革新で、5年後には生産性を2割向上させるつもりだ」

 --新規事業にも取り組む方針を示している

 「定年退職後も意欲的で元気な『アクティブシニア』層向けのサービスを考えている。そうした高齢者はフィットネスジムなどに集まっており、こうした場を通じて認知症予防のアドバイスを提供することなどで新しいアプローチをしていくことも一つの方法だ」

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