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千年先も考えて建てたんや 「最古の企業」の棟梁が語る、歴史と矜恃 (1/3ページ)

 飛鳥時代の“創業”から1400年以上の歴史を持ち、「世界最古の企業」とされる大阪市天王寺区の建築会社「金剛組」で匠の技を伝える現役棟梁(とうりょう)が、伝統にまつわる秘話や宮大工の矜持(きょうじ)を語った。人気作家の木下昌輝氏が金剛組をモデルに執筆した『金剛の塔』の出版記念イベント。ゲストとして招かれた木内繁男棟梁が登壇した。

 「これが建物を組み上げる際に使う継手(つぎて)と呼ばれるものです」

 木内棟梁が、釘を使わずに隙間なくがっちり組み合わさった木材を掲げると、匠の技を目の当たりにした会場から歓声が沸いた。

 直木賞ノミネート3度という気鋭の作家、木下氏が金剛組を題材に取り上げたきっかけは、木内棟梁が講師を務めた講座を聞いたこと。「聖徳太子から続く会社があることを知って、『これは面白い!』と思いました」と振り返る。

 金剛組は578年、聖徳太子から四天王寺の施工を言い渡されたときを始まりとする。そんな「世界最古の企業」を特徴付けているのは何かというと?

 「そりゃ、四天王寺さまをお護りさせていただいた1400年という歴史やな。宮大工の技量なら、他にも優れた職人がいるかもしれんし…。だいたい、わしらは金剛組のことしか知らん」。木内棟梁はあっけらかんと言い放つ。

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