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「宇宙ブーム」再び到来も “大国”の無残な凋落 (1/2ページ)

 ロシアの宇宙船「ソユーズ」による日本人宇宙飛行士の打ち上げや帰還を取材するため、モスクワ郊外の「飛行管制センター」には幾度も足を運んだ。近代的な建物を想像されるかもしれないが、実際には、ソ連時代にタイムスリップしたような、レトロ感たっぷりの低層施設である。(遠藤良介)

 オペレーション・ルームの大部屋には飛行経路などを映す大画面があるが、かなり旧式だ。暗い廊下を挟んでずらりと執務室が並んでいる内部構造は、ソ連の役所そのものである。ロシアでは一般的なことだが、飛行管制センターでも、トイレの洋式便器に便座は付いていなかった。

 米国の宇宙船「アポロ11号」が月に降りたってから20日で50年を迎える。当時の米国を月に駆り立てたのは、ソ連との熾烈な競争にほかならなかった。

 アポロ11号より10年以上も前の1957年、ソ連は世界初の人工衛星「スプートニク」を打ち上げ、61年にはガガーリンによる初の有人宇宙飛行を行った。冷戦下、宇宙開発で出遅れた米国が、国の威信をかけたのがアポロ計画だった。

 翻って今、再び「宇宙ブーム」が到来している。米国は5年以内に、月の周回軌道に新宇宙ステーションを建設する計画だ。新興勢力の台頭もめざましい。中国は今年1月、無人探査機を世界で初めて月面裏側に着陸させた。今月15日予定の発射は延期となったが、インドも月に無人探査機を送り込もうとしている。

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