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富山の個人経営コンビニ、地元食材活用 変わり種メニューで大手に対抗

 「おでんサンド」や「クマ肉おにぎり」。カラフルに装飾された陳列棚に見慣れない商品が並ぶ。富山県立山町にある個人経営のコンビニ「立山サンダーバード」は、ホタルイカや白エビなどの地元食材も使い、変わり種メニューで大手チェーンと渡り合う。

 店は立山黒部アルペンルートに通じる県道沿いにあり、春から秋にかけての登山客が多い時期は午前5時、それ以外は同6時に開店する。スタッフは店長の伊藤敬一さん(78)夫婦と長男の3人しかおらず閉店は午後8時。だが年中無休だ。

 会社勤務や米国生活を経て伊藤さんが故郷の富山にサンダーバードを開いたのは1996年、55歳の時だった。当初は「普通のコンビニ」を目指したが、5年目ごろに売り上げが大きく落ち込んだ。近くで出店した大手コンビニに対抗しようと、地域行事への配達や地元客の要望に応え細かな品ぞろえに注力した。

 名物のサンドイッチやおにぎりは、午前4時から店内で作る。もともとは定番具材のみだったが、常連客の意見を取り入れ多様な食材に挑み始めた。

 「冷やし中華はじめました。サンドイッチですが」。約5年前、店内に張ったポスターをフェイスブックに載せると、たちまち話題に。「お客さんを楽しませたい」と開発したサンドイッチやおにぎりは、これまでで250種類を超える。

 フォアグラなど約50種の昆布締めも人気。長男がデザインしたTシャツやバッグを販売したり、釣り餌のミミズを養殖したりもする。個性的な商品が評判となり全国から人が来るようになった。

 「長年続けられたのは地域の人々のおかげ」と伊藤さん。各地からの観光客に富山の文化を知ってほしいと近隣住民の手作りジャムなども置く。「これからもいろんな商品に挑戦し、立山を盛り上げたい」と話した。

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