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アウディ最高峰SUV「Q8」投入の狙い ライバルの「クローンは不要」 (1/3ページ)

SankeiBiz編集部

 SUV市場においてQ7で成功を収めてきたアウディが、Qシリーズの新たなフラッグシップモデルとしてフルサイズSUV「Q8」を発表した。3日に行われたプレス発表会では、アウディ ジャパンのフィリップ・ノアック社長とドイツから来日したデザイナーのフランク・ランバーティ氏が、ラインアップを拡充する狙いやQ8の開発に至った経緯を明かした。同一セグメントに改めて大型モデルを投入する理由とは-。(文 大竹信生/SankeiBiz編集部)

 ついにSUVにも「8」を投入

 東京都現代美術館で関係者や報道陣が見守る中、鮮やかなオレンジ色に輝くQ8がアンベールされた。既存車種のモデルチェンジではなく、アウディ・ファミリーに新たに加わる新開発のニューカマーだ。

 QシリーズとはアウディのSUVに与えられるモデル名。その始まりは2006年にアウディ初のSUVとして誕生したQ7であり、2016年には第2世代へと移行した。そのほかにもQ2、Q 3、Q 5を投入するなど、サイズ別に次々とラインアップを拡充してきた。

 アウディはセダンを中心としたベーシックモデルのAシリーズにA7があり、さらに最上級モデルとしてA8が存在する。Qシリーズは車重2トンの体躯を誇るQ7がハイエンドモデルとして君臨してきたのだが、ついにSUVにも「8」が登場したのだ。しかしなぜ、同じセグメントにQ7があるにもかかわらず新たなフラッグシップを開発したのか。その狙いをノアック社長はこう語った。

 「理由は単純だ。SUV市場が成長を続けているからだ。2019年第一四半期のアウディの世界販売に占めるSUVシェアは38%だった。その数値は2025年までに50%になると予想している。2台に1台がSUVになる計算だ」

 「特に最近は全高が低く、ワイドに構えた『SUVクーペ』という市場が生まれており、ファッションやデザインといった最新トレンドに敏感な富裕層を魅了している。Q8はよりスポーティーでスタイリッシュなSUVを求める新しい市場に対するアウディの答えなのだ」

 確かにQ8はQ7と比較して全高が30ミリ低く、全幅は25ミリほどワイド。全長は75ミリ短くなっており、ホイールサイズは2インチアップしている。ロー&ワイドでハングオーバーの短い引き締まったフォルムが目を惹く。

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