金融

新たな危機にニュージーランド中銀先手 非伝統的戦略を検討、対応余地広げる

 ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は、主要政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)が過去最低を更新すると見込まれる中、非伝統的な金融政策戦略を改めて練り直している。

 同中銀は非伝統的な政策措置への取り組みに関する情報公開法に基づく公開要請に対し「今年に入り非伝統的な金融政策の戦略・実施を練り直すプロジェクトを検討し始めたが、極めて早期の段階にある」と説明。同国の経済的利益を損なう恐れがあるとの理由で、ブルームバーグが要求した情報の公表は拒否した。同中銀の広報担当者はそれ以上のコメントはないとしている。

 同中銀は5月に政策金利を1.5%に引き下げた。成長減速とインフレ低迷の中でエコノミストらは8月に1.25%への追加利下げがあるとみている。年末までに1%に引き下げられるとの予想もあるが、そうなれば大規模な経済ショックが生じた場合に同中銀には手段がほとんど残されていないことになる。

 同中銀は日米欧の中銀とは異なり、非伝統的政策を使うことなく世界的な金融危機を乗り切った。ただ、金利が危機前の水準にすぐに戻る可能性は低く、新たな危機が発生した場合には緊急時対応策を講じる必要があると認識している。

 オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のエコノミストは非伝統的金融政策に関するリポートで「NZのような小規模な開放経済では景気後退に関する警告がほとんど示されないことが多く、伝統的金融政策では対応の余地がはるかに少ない。念のために準備するなら今のうちだ」と指摘した。(ブルームバーグ Matthew Brockett)

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