経済インサイド

KDDI、スタートアップ支援で5G競争勝ち残り (1/2ページ)

 KDDI(au)が、スタートアップ企業の支援体制を拡充している。昨年9月に都内で開設したビジネス開発支援拠点「デジタルゲート」を今秋に大阪市と那覇市にも設置するほか、米エヌビディアなどとスタートアップの支援で協業することを決めた。来春の第5世代(5G)移動通信システムの商用化を見据え、5GやAI(人工知能)などを融合したリカーリング(循環)型のサービスを創出するスタートアップといち早く連携し、将来の収益源を確保するのが狙いだ。

 「スタートアップと自由なイノベーションを起こすビジョンをつくりたい」

 KDDIの高橋誠社長は6月末に開催した法人向けイベントでこう述べ、スタートアップとの連携に強い意欲を示した。

 連携の核となるのが、東京・虎ノ門にあるデジタルゲートだ。KDDIの強みといえば、通信網やあらゆるモノがインターネットにつながるIoT基盤やデータなど。利用企業は、新規ビジネスの発案から実験までを拠点内で試せるメリットがある。KDDIの取引先の大企業や出資先とのビジネスマッチングや、常駐するKDDI社員による支援などが受けられるのも特長だ。

 高橋氏は「単なるデモスペースではなく、一緒に企業と対話して新しいビジネスモデルを組み立てていく場だ」と強調する。設置からわずか1年足らずで、利用企業は200社以上に達し、早々と拠点の拡充も決めた。

 エヌビディアとの連携では、AIの開発に欠かせない画像処理半導体(GPU)を提供してもらい、スタートアップを開発支援する。デジタルゲートには、エヌビディアのAIエンジニアの派遣も行うという。エヌビディア日本代表兼米国本社副社長の大崎真孝氏は「5GとAIを融合させ、スタートアップによるアプリケーションの開発を支援する」と意気込む。

 さらに、KDDIは日本航空がスタートアップなどと組んで新サービスをつくる拠点「JALイノベーションラボ」とも連携する。来年度の5G商用化に合わせて同ラボなどに5G基地局を設置し、5GやIoTを活用した航空関連の次世代サービスの実用化に乗り出す。日航の西畑智博常務執行役員は「一緒に地に足のついたイノベーションを起こしたい」と語る。

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