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10月参入の楽天携帯事業 三木谷社長「第一弾は限定的」

 楽天の三木谷浩史会長兼社長は8日、10月に新規参入する携帯電話事業について「第一弾は限定的な形でサービスを開始する」方針だと明らかにした。クラウド技術を使ってコストを抑える通信網を構築中だが、「新しいネットワークなので、念には念を入れて3段階で展開する」述べ、全面的なサービス提供はずれ込むとした。

 10月1日のサービス開始時は利用者数などを制限するもよう。開始から1、2カ月後をめどにオンライン上で利用者の加入手続きを始め、提供を拡大する。その後、実店舗での取り扱いを想定しているが、時期などは明らかにせず、山田善久副社長は「9月上旬にまとめて説明する」と述べるにとどめた。

 楽天は通信網のすべての機能をクラウド上で構築し、基地局などの設備には汎用(はんよう)機器を用いる「仮想化」と呼ぶ新技術を採用する。設備投資を先行する携帯大手の数分の1に抑えることが可能で、安価な通信料金を実現して競争に勝ち抜く考えだ。商用化に向け、通信の安定性の確保などが課題になるが、三木谷氏は「実験では安定しており、10月には間に合うと思っている」と述べた。

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