金融

オンライン融資の裾野拡大 ベンチャーや銀行が参入、利便性高まる

 中小企業や個人事業主を対象にしたオンライン融資サービスが増えてきた。蓄積された会計データや銀行口座の入出金情報を基に融資を判断するため、企業は決算書を準備したり担当者と面談したりする手間が省け、手軽で迅速な資金調達が可能になる。ベンチャー企業や銀行が次々と参入している。

 2012年設立のfreee(フリー、東京)は、自社の会計ソフトを通した財務データから融資可能額などを試算し、利用者に提案するサービスを6月下旬から始めた。実際の融資は協業先の三井住友カードやライフカードが担うが、ほぼ提案通りの条件で貸し出しが実施されるという。

 銀行融資では申し込み後に審査で落ちるケースもある。フリーの武地健太金融事業本部長は「事前に条件を提示することで、借りられないかもしれないという経営者の精神的な負担を軽減できる」と説明する。

 マネーフォワードも子会社を通じて会計ソフトを使う中小企業向けの融資事業に乗り出した。同業ではオリックス系のアルトア(東京)も手掛ける。

 一方、銀行業界では三菱UFJ銀行が人工知能(AI)技術を用いて口座の入出金データなどを調べ、申し込みから最短2営業日で貸し出すサービスを開始。みずほ銀行も最大1000万円のオンライン融資を始めた。

 大手銀行などは00年代、財務資料から機械的に判断する「スコアリングモデル」を使った融資を拡大したが、書類偽造や貸し倒れが続出し、不良債権が膨らんだ。今回のオンライン融資サービスは書面ではなく、実際のお金の流れから融資を判断するため、参入各社は焦げ付きが少なく済むとみている。

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