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オークマ 製造現場に“コト”体験を提供

 オークマ社長・家城淳さんに聞く

 --創業から121年目、9代目の社長に就いた

 「1937年に国内工作機械メーカーで売上高首位になり、60年代には業界初となる数値制御(NC)装置を開発した。平成から令和に元号が変わり、新たな時代に目指すのは『世界で輝けるメーカー』だ」

 --その意味するところは

 「これまでは加工精度が高くて壊れにくい機械、名機を出せば売れた。でも今はそれだけではなく、その工作機械を使うことで利益を出したり、製造現場の課題が解決できたりといった成功体験が得られるような価値、いわゆる『コト』を提供していかないと、工作機械メーカーとしては生き残れない。製造業の現場に成功体験を提供できる会社を目指す」

 --製造現場の経営課題のひとつに少子高齢化に伴う人手不足がある

 「令和時代のキーワードは『自動化』。具体的に言えば、24時間365日稼働できる止まらない工作機械、故障などを事前に予知する賢い工作機械、『スマートマシン』の時代になる。米中貿易摩擦などによる設備投資の手控えなど、足もとの受注環境は厳しいが、自動化を目的とした企業の設備投資意欲は落ちていない」

 --製品開発に、今までのものづくりとは違う分野の知見も必要になる

 「単なるものづくりの技術、技能だけでなく、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)の知見。そして製造現場の課題の解決を導き出せるようなスキルも求められる。製造現場の課題を吸い上げて、それを製品設計に反映させる。課題解決への情熱や熱意がある人材も必要。新設した『人づくり革新担当』の責任者として、多彩な知見やスキルが生かせるような組織をつくり、次代を担う人材を育てていく」

【プロフィル】家城淳

 いえき・あつし 東北大院工学研究科修了。1985年大隈鉄工所(現オークマ)入社。2012年取締役技術本部長、15年常務、17年専務、18年副社長を経て、19年6月から現職。愛知県出身。

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