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ラグビーW杯開幕へ、ビールも冷えている (1/2ページ)

 今年の夏も暑い。飲めない人には申し訳ないが、やはり冷たいビールに手が伸びる。先週、お盆の帰省を利用して立山に登った。62歳から65歳まで8人の高校山岳部OBに78歳になる元顧問の先生も交えた同窓登山。3015メートルの大汝山頂に立った後、室堂平の小屋に下りてきて飲んだ生ビールは格別な味だった。(産経新聞客員論説委員・佐野慎輔)

 ビール業界は苦戦が続いている。若者層のビール離れも手伝ってか、グラフは右肩下がり。業界首位アサヒグループホールディングスのホームページをのぞいてみると、2019年1~7月期のビール類販売状況は前年同期比96%、7月に限れば89%である。

 切っても切れない

 「ラグビーワールドカップ(W杯)2019」の開幕まで1カ月を切った。キャッチコピー「4年に一度じゃない、一生に一度だ。」の影響力か、チケットの売れ行きも好調。大会組織員会では180万人の観戦、欧州、オセアニアを中心に40万人の来日客を見込む。そうしたラグビーW杯の盛り上がりに大きな期待をかけているのがビール業界だ。

 「ラグビーとビールは切っても切れない関係だ」。ラグビー関係者はしばしば、そう話す。「ビールはラグビー文化の一つだ」とも言う。

 ラグビーには「アフターマッチ・ファンクション」という試合後の“決め事”がある。対戦した両チームの選手やスタッフ、レフェリーや関係者などが一堂に会し、飲み物や軽食を取りながら試合を振り返り、親交を深める習わしだ。その席に欠かせないのがビールである。

 ラグビー発祥の英国にはパブ文化が根付く。試合前からビールを飲み、ごひいきのチームの様子や試合の予想を語り合う。もちろん試合中もビールを飲みながら観戦し、試合後も結果を肴(さかな)にしてビールをあおる。

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