テクノロジー

ドローン、農業現場での普及を後押し 政府、人手不足背景に規制緩和へ (2/2ページ)

 一方、作物の間でドローンの活用度合いに濃淡が出てきた。農林水産省によると、ドローン用として登録されている農薬の数は、稲や麦向けに比べ、野菜や果樹向けは数分の1にとどまる。

 野菜や果樹は、傾斜地での栽培が多く技術面での課題が多いほか、かつて主流だったヘリコプターでの散布実績も少ないため「(ドローンの活用が)コメに比べて遅れている」(農水省関係者)のが現状だ。野菜農家は「ドローンを使ってみたいが使える農薬が少ない」と不満を漏らす。

 また高齢の農家も多く、ドローンの活用が浸透するかは見通せていない。みずほ総合研究所の堀千珠主任研究員は「農家がドローンを使いやすくするため、農家やメーカーなどへの支援を強化する必要がある」とし、国による操縦訓練や技術開発への支援、メーカーによる機体価格の引き下げなどが今後の課題になると指摘した。

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