話題・その他

日本らしさを追求して評価急上昇 「日本ワイン」の時代が来た (2/4ページ)

 品質が良くなった理由はなんだとお考えですか。

 フランスワインに必死に近づこうとしていたんですが、やはり季候も土壌も違う。日本らしいところをねじ伏せて、追いつき追い越せと躍起になっていました。それが間違いだった、ということに気づいたことが大きいんじゃないでしょうか。

 メルシャンでは1998年にシャトー・マルゴーの支配人だったポール・ポンタリエ氏を醸造アドバイザーに迎えたときにも、「日本らしさを追求すべきだ」と指摘されたこともあって、かなり発想が変わってきています。

 選果台を導入して不良果を徹底的に除去

 その一例として塩尻市では、その「らしさ」を追求するために、1999年には自主管理畑を設置して、従来の棚式ではなく、力強く凝縮感のある味わいとなる垣根式でのブドウ栽培をスタートしています。同時に、契約栽培農家との提携も深めて、ブドウの品質を高めるための知見をお互いに深めてきてもいます。

 さらにブドウの品質向上を目指して収量制限、着果量や糖度の計測にも取り組んできました。醸造面でも、2002年からは木桶発酵を導入し、選果台を導入して不良果を徹底的に除去しています。不良果が残っていると、やはり雑味につながりますからね。

 そうした結果が、世界的に評価されることにつながってきているのだと思います。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus