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トヨタ新型カローラ 原点回帰で顧客層拡大 デザインと走行性を前面に (2/2ページ)

 上田氏によると、「スタイリング」「走り」「安全安心」「コネクテッド(インターネットを使った機能)」の4つに重点を置いた。ハイブリッド車(HV)の排気量は前モデルの1.5リットルから1.8リットルに変更し、「気持ちいいと実感できる加速感を実現」したという。また、オプションも含めて、駐車時などに後方から接近してくる車両を検知し、衝突被害を軽減するなど、最新の機能を搭載。「走る喜び」の観点からマニュアルトランスミッション車も設定した。

 吉田氏は、「カローラは世界のベストセラーカーで、累計販売台数はもうすぐ5000万台になる。カローラなくして、今日のトヨタは存在し得ない」と述べた。戦後の高度成長期の真っただ中に発売されたカローラは、国内の乗用車市場で大成功を収めた後、海外にも展開。現在は150以上の国・地域で販売されている。

 「お客の期待を超える」のこれまでの事例では、初代カローラの投入に当たり、排気量1リットルの日産自動車「サニー」などに対抗するため、開発中に急遽(きゅうきょ)、排気量を1.1リットルに増やしたことなどがある。「プラス100ccの余裕」というキャッチフレーズで人気となり、サニーなどを突き放して“独走”した。

 新型では、「カローラという名前を大事したい」(上田氏)として、アクシオなどの名称をやめ、カローラとカローラツーリングにした。「日本を代表する大衆車」として、再び国内でも大きな存在感を発揮できるかが注目されそうだ。(高橋寛次)

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