金融

鹿児島銀行、農水産で「地域商社化」 規制緩和追い風、地域振興の徹底図る (2/3ページ)

 同じ九州フィナンシャルグループの肥後銀行(本店熊本市)も16年からアグリプロを導入。鹿児島銀は現在、牛の繁殖が盛んな石垣島など沖縄県八重山地方にもABLのノウハウを持ち込もうとしている。後継者不足で全国的に牛の繁殖農家が減少して子牛の価格が高騰する中、繁殖が畜産業の経営の鍵を握るからだ。

 畜産業者への派遣第1号である山元秀介自然部調査役は沖縄でのABL展開について、「うちの手法を入れることで安定した経営や規模拡大ができれば、大きく言うと日本の畜産業に寄与するし、既存の顧客にも恩恵がある」と意気込む。

 一方、上司の諏訪田敏郎自然部部長が取り組むのは「アグリプロ」のアクア版だ。鹿児島はブリ養殖生産量が日本一。鹿児島銀が農林漁業金融公庫(現日本政策金融公庫)の協力を得て行った融資を元手に09年に創業したグローバル・オーシャン・ワークスは、2年間育てたブリを切り身にして真空パックで米国などに輸出する。

 徹底した品質管理で国際認証(ASC)を取得した同社は、水中カメラと人工知能(AI)による個体認証技術の導入を検討中。諏訪田氏は「尾数を把握できるようになればABLが可能」と語る。県内の養殖業者が減少する中、担保価値の評価がシステム化できれば、他の金融機関を巻き込んで養殖業の規模拡大にも貢献できると期待する。

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