２６日午前、大阪（伊丹）空港の全日空の保安検査場で、係員が乗客の手荷物の中にあった刃物を見逃した。機内に持ち込まれた可能性があり、全ての手荷物検査をやり直すため、いったん検査を止めて乗客全員を保管検査場の外に出した。検査は正午ごろに再開し、午後１時ごろに、出発便の運航を再開したが、空港内は乗客で大混雑。拡声器を使って運航状況などをアナウンスする係員に対し詰め寄る人や、不安そうに待ち続ける人であふれかえった。
宮崎空港に向かう予定の男性（７３）は「午前１０時に到着したら、１階の窓口に行列ができていて焦った。午後１時過ぎの航空便のチケットを買う予定だったが、もう無理そうだ。こちらでホテルの予約などもしていないので今日中に帰れなくなったりするのは困る」と話した。
知人に会うために松山空港行きの正午過ぎの便に搭乗予定だった大阪市大正区の男性（８４）は「午前１０時からずっと窓口に並ぶ長蛇の列に並んでいる。もう２時間以上になる。さすがに疲れてしまった。何時の便に乗れるのか、そもそも飛行機が飛ぶのかどうかも分からない状況で不安だ」とつぶやいた。
宮崎に向かう女性（２８）は「帰宅の予定だが、全く列が動かないので困っている。午後の便のフライト予定はまだ未定なので無事に帰宅できるのか不安」と困惑したようすだった。