eco最前線を聞く

デンカ 車製品通じ社会貢献、持続的成長を (1/2ページ)

 デンカAMS開発推進室長・村田弘氏に聞く

 自動車業界では、電気自動車(EV)の普及など100年に1度ともいわれる大変革が進んでいる。こうした中で化学メーカーのデンカは、自動車関連製品の売上高を2018年度の370億円から、現在進めている経営計画「Denka Value-Up」の最終年度に当たる22年には700億円、25年度には1000億円に拡大するとの目標を掲げている。製品・技術を通じて社会に貢献し、持続的成長を目指すという同社の戦略とはどんなものなのか。AMS(オートモーティブ・マテリアル・ソリューション)開発推進室長の村田弘氏に聞いた。

 回路基板や導電材提供

 --自動車業界に貢献する製品・技術とはどういったものか

 「デンカはこれまで幅広い分野で培ってきたモノづくりの強みを生かし、自動車業界においてもさまざまな製品・技術を提供している。『セラミック回路基板』は、セラミックス焼結技術と金属との複合化技術を基盤とする製品であり、その中の一つ『デンカSNプレート』(窒化ケイ素回路基板)は、電動化が進む自動車のモーター駆動用インバーターに使用され、世界市場の約6割を占めている。また電動化における、もう一つの重要部品であるリチウムイオン2次電池には、『アセチレンブラック』が導電材として使用され、世界市場の約7割を占めている。この導電材には安全性と長寿命を維持・向上させるための厳格な不純物管理が求められる。この製品の最大の魅力は、アセチレンの高温熱分解により製造されるため、導電性が高い点に加え不純物が非常に少ない点にある」

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