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関電金品受領 根深い疑惑、遠い真相究明

 役員ら20人が総額3億2000万円もの金品を福井県高浜町の元助役(故人)から受領したにもかかわらず、これまで辞任を否定してきた関西電力の八木誠会長と岩根茂樹社長。しかし2度の記者会見で釈明しても批判の声はやまず、遂に辞任表明に至った。外部からの圧力に追い詰められて辞任を決断した形で、対応が後手に回った感は否めない。

 関電は昨年7~9月に社内調査を実施したが、報告書を外部に公表しなかったばかりか、取締役会にも諮らず隠蔽(いんぺい)してきた。

 金品受領の報道を受けて先月27日に開いた記者会見では、受領者の氏名や金品の詳細を明らかにしなかった。

 今月2日に2回目の記者会見を開いたものの、その後、元助役と関係の深い工事業者からも金品を受け取っていたことが明らかになったり、調査対象でなかった元幹部が金品受領を認めたりするなど、さらに疑惑が拡大した。

 八木氏が辞意を固めた背景には、政府や株主からの追及や、顧客である市民からの批判を収束させたいという意図もうかがえる。ただ問題は根深く、幕引きにはほど遠い。

 昨年の調査は対象者や対象期間が限られ、未解明の部分は多い。元幹部が20年以上前に受領していたことを明らかにしており、今後の第三者委員会の調査でさらに金銭授受問題が広がることは避けられない。

 また、金品受領者のうち2人は総額1億円を超えており、八木氏以外も辞任すべきだとの声は強い。筆頭株主である大阪市の松井一郎市長は「(金品を受領した)全員が辞任すべきだ」と主張。臨時株主総会招集も視野に経営責任を迫っており、「辞任ドミノ」が広がる可能性がある。経営立て直しの道のりは見通せない。

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