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関電辞任 再稼働の地元同意に影 中間貯蔵地選定も影響

 関西電力は9日、会長、社長ら取締役、常務執行役員計6人の辞任を決めた。年内をめどとしている第三者委員会の調査報告がまとまったとしても、原発への視線が厳しくなることは避けられそうにない。使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の候補地選定や、今後の再稼働の行方に不透明感が増している。

 「現時点でどのような影響があるのか申し上げられない」。岩根茂樹社長は9日、金品受領問題が与える影響を問われると、苦しい表情を浮かべた。

 福井県内で3原発7基の運用を目指す関電。すでに4基を再稼働させているが、今回の問題の発覚前から課題を抱えていた。

 一つは、原発から出る使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の立地。県の求めに応じ、令和2(2020)年を念頭に県外で選定するとしている。

 東京電力ホールディングスなどが青森県むつ市内で運営する施設への相乗りが有力視されていたが、同市の強い反発を受け難航。当初は昨年内に候補地を示すとしていたが断念した経緯があり、今回の問題でさらに反発が強まる可能性がある。燃料プールは6~9年で満杯の見込みで、残された時間は少ない。

 また、20年の運転延長を認められた高浜1、2号機(福井県高浜町)、美浜3号機(同県美浜町)は来年夏以降の再稼働を控えていた。高浜町の野瀬豊町長は関電首脳の辞任を評価するが、「関電幹部に対する信頼感は失われている」(同町の70代男性)との声もあり、再稼働の地元同意に影を落とす。他にも、7基では原子力規制委員会が設置を義務づけるテロ対策施設の設置期限が迫るが、現時点ではいずれも間に合わない見込み。高浜3、4号機は来年夏以降運転停止となる可能性がある。

 金品受領問題でこれまで原発を手掛けてきた原子力事業本部の幹部が一斉に辞任することになり、混乱に拍車がかかりそうだ。(岡本祐大、藤谷茂樹)

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