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ファストリ、売上高・最終益最高 19年8月期 中国や東南アジア好調

 カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが10日発表した2019年8月期連結決算は、売上高が前期比7.5%増の2兆2905億円、最終利益が5.0%増の1625億円で、いずれも過去最高を更新した。中国や東南アジアが好調で「海外ユニクロ事業」の売上高が初めて1兆円を超えた。

 柳井正会長兼社長は東京都内で開いた記者会見で「僭越(せんえつ)だが、(ユニクロが)世界中で受け入れられている」と語った。本業のもうけを示す営業利益も海外ユニクロが「国内ユニクロ事業」を上回った。

 一方、日韓関係の悪化による不買運動が打撃となり、韓国は減収減益だった。7月以降、売り上げが大幅に低下しているといい、20年8月期も減収減益を見込んだ。韓国での具体的な業績は公表していない。

 柳井氏は、日韓関係について、「ずっと(冷え込んだ状態が)続くことはない。楽観的に考えたい」と述べ、韓国での事業計画を変更しない考えを示した。韓国では今年8月末時点で188店を出店しており、海外では中国に次いで2番目に多い。

 日本国内のユニクロ事業は売上高が微増となったものの、利益面が振るわなかった。値引き販売で利益が圧迫された。

 20年8月期の連結業績予想は売上高が4.8%増の2兆4000億円、最終利益が7.6%増の1750億円とした。

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