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東ガス、世界最小の家庭用燃料電池 省スペースで採用拡大期待

 東京ガスは10日、世界最小サイズとなる家庭用燃料電池「エネファームミニ」を今月30日から販売を始めると発表した。京セラと協業して製品化し、燃料電池ユニットをエアコン室外機と同等の大きさとしたことで、これまでスペースの問題で設置できなかった住宅やマンションなどでも利用できるようにした。

 発電の主要構成機器のセルスタックなどを改良し、従来製品の4割程度に小型化した。発電効率の高い固体酸化物形燃料電池を採用し、発電出力は400ワット。年間の二酸化炭素排出量で1トンの削減効果が見込めるという。

 さらに都市ガスと水道が供給できる状態ならば、停電となっても、エネファームミニで発電を継続できるなど、災害時の危機対応でもメリットをもつ。

 都市ガスから取り出した水素を使って発電する家庭用燃料電池の新設は、ここ数年は年間5万台弱と、伸び悩んでいる。これまでは大型の一戸建て向けが主だったためだ。今回の小型化により、既存のマンションなどの領域での採用拡大を促し「普及の起爆剤としたい」(東京ガス)考えだ。

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