eco最前線を聞く

ZEHなど事業と一体化した戦略推進 積水ハウス (1/2ページ)

 積水ハウス常務執行役員環境推進担当・石田建一氏に聞く

 積水ハウスは2050年までに住まいのライフサイクル二酸化炭素(CO2)排出をゼロとする「脱炭素宣言」を08年に公表するなど、早くから住宅事業を通じた脱酸素社会実現に向けた環境戦略を進めている。環境推進担当の石田建一常務執行役員は「当社の環境戦略の最大の特徴は事業戦略との一体化にある」と強調する。

 これを象徴するのがZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)への取り組みだ。19年4~7月の戸建て受注戸数に占めるZEHの比率は85%に達し、国内トップを走る。17年には事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーとする国際イニシアチブ「RE100」に業界で初めて加盟し、脱炭素を加速する。

 次は賃貸、マンションへ

 --環境戦略に取り組む基本姿勢は

 「当社は『幸せな人生』の提供を企業ビジョンに据えている。それぞれの家庭が憩いの一時を過ごすには健康や快適、安全、安心が求められる。しかし、昨今の異常気象が頻繁に起きるような環境にあっては幸せな人生は送れないし、温暖化対策に注力せざるを得ない」

 --事業面で脱炭素への取り組みは

 「脱炭素宣言を公表した翌09年にCO2を50%以上削減した戸建てモデル『Green First』を投入した。さらにZEHモデルの『Green First ZERO』を13年に発売し、今年7月までに累計で4万7575棟を供給している。政府は20年までに新築住宅の過半数をZEH化する目標を掲げており、当社はこれを先取りする形で商品化を進め、ZEHの本格普及に取り組んできた。この結果、一般社団法人・環境共創イニシアチブ(SII)の調べで、当社の18年度のZEH比率は79%と3年連続で業界トップを確保した」

 --ZEH化推進で今後の課題は

 「日本全体のCO2排出量に占める家庭部門の割合は15.6%(17年度、国立環境研究所調査)で、うち戸建て住宅が70%、残る30%は賃貸住宅とマンションだ。これからの課題はこれら賃貸、マンションの領域でのZEH化であり、ここで新たなZEHマーケットを創出していく。当社は新築集合住宅で累積244戸(19年3月末時点)のZEH住戸を提供しているほか、今年2月には名古屋市千種区で国内初の全住戸ZEHマンション『グランドメゾン覚王山菊坂町』を完成した。また、高齢者施設や医療施設といった非住宅分野でZEH化を進めることも課題となる」

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