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iPhone11好スタート 値下げ、旧モデルからの買い替えで消費者支持

 米アップルが9月20日に発売した「iPhone(アイフォーン)11」が好調な売れ行きを見せている。記録的な販売台数となった旧モデルが買い替え時期を迎える中で、アップルは同機種を1世代前の「XR」よりも価格を下げて提供。高価格を理由に買い替えを断念せざるを得なかった多くの消費者の支持を集めた。

 控える3億5000万台

 「11」は米国での価格が699ドル(約7万5700円)と、「XR」よりも高性能モデルであるにもかかわらず、50ドル安くなった。5.8インチスクリーンの「11プロ」、999ドルも好評で、同社ウェブサイトによると「11」の基本モデルの在庫は十分にあるものの、米国や大中華圏、アラブ首長国連邦(UAE)、オーストラリアの多くの店舗では「11プロ」のほとんどのモデルが売り切れとなっている。多くのモデルはインターネットで注文しても手元に届くのは11月初頭以降になりそうだ。

 アップルのクック最高経営責任者(CEO)がドイツ紙ビルトに対し「非常に好調なスタート」を切ったと語る「11」と「11プロ」は、大々的なモデルチェンジを行ったわけではない。それでも売り上げが好調なのは、アイフォーン史上最も人気を博した「6」シリーズの販売から時間がたち、多くの所有者が買い替え時期を迎えているためだ。

 2014年後半の「6」と「6s」の発売に続く15年度(14年10月~15年9月)のアイフォーン販売台数は前年比37%増、過去最高の2億3100万台だった。アナリストはアイフォーン利用者は平均で4年に1度、新機種に買い替えていると推定しており、当時購入された多数のモデルが今回買い替えられる公算が大きい。

 解析ツール、ミックスパネルのデータも、40%を超えるアイフォーン利用者が17年より前に投入されたモデルを使用していることを示しており、これまでに販売された9億台を超えるモデルのうち3億5000万台が買い替えを控えている。

 収益拡大の計画連発

 同社は今月30日に7~9月期決算発表を予定しているが、同期は「11」発売後の期間が2週間に満たない。このため、米調査会社サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、トニー・サコナギ氏は販売台数を前年同期比で13%減の4090万台と予測。売上高について他の多くのアナリストは前年同期並みの629億ドルと予測している。

 ただ、10~12月期の販売台数について、サコナギ氏は年末商戦の効果もあり、前年同期比2%増の6620万台と予測。他のアナリストらは売り上げを前年同期比2%増の約863億ドルと予測している。

 しかしアップルは収益拡大要因となる計画を、これ以外にも繰り出す準備がある。20年度には17年以来初となる大々的なデザイン変更と16年以来初の低価格モデルを投入する計画だ。

 ブルームバーグニュースの報道によると、アップルは20年9月頃に、これまでにない画面サイズやより高速の半導体、5G対応、拡張現実アプリ用3D背面カメラ搭載の高機能の新機種を導入する。また、20年前半には、「8」に高速プロセッサーを搭載し、低価格モデルを投入予定。「11」よりもさらに250ドル安い価格で販売されるとみられている。(ブルームバーグ Mark Gurman、Debby Wu)

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