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関西電力が金品問題で広告の一部停止 中間決算の増収増益も営業戦略に影 

 役員らの金品受領問題に揺れる関西電力が28日に発表した令和元年9月中間連結決算は、中間期として、6年ぶりの増収増益だった。ただ関電は、自社広告を控えるなどの対応をとっており、業績への先行きには懸念がある。

 関電は9月27日、高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役(故人)から役員ら20人が約3億2千万円相当の金品を受領していたと発表。同日以降、電気やガス販売のテレビCMをはじめとする広告の一部を取りやめた。発表済みのキャンペーンやイベントは予定通り実施しているが、今後については「お客さまからの意見を踏まえて判断する」(広報)としている。

 経理担当者は業績への影響について「現時点では経理上の影響をつかみきれていない」とコメント。現時点で顧客離れなどは把握していないというが、金品受領問題に関してすでに相当数の苦情が同社に届いているという。

 外部の弁護士による第三者委員会の調査結果は年内にも明らかにされる見通しだが、各社間での顧客争奪戦は待ったなしで進む。

 電力小売りの全面自由化が始まった平成28年4月以降、関電から大阪ガスなどの新電力に流出した顧客は220万件以上。今年7月時点で関西での新電力のシェアは約17%を占めており、エリアを越えた大手電力会社間での顧客争奪戦も起きている。ある新電力関係者は「キャンペーンなどの展開で顧客獲得につなげたい」と話す。

 また、関電は再稼働した原発4基のほかに、来年7月~令和3年3月に高浜1、2号機、美浜3号機の再稼働を控えている。ただ、高浜町の野瀬豊町長は「関電内で議論の俎上(そじょう)に載せられるよう環境をつくってもらうのが第一歩」と指摘する。金品問題が長引き、地元合意の見通しが立たないままだと、来期以降の経営への影響も出かねない。

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