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ホンダ「フィット」VSトヨタ「ヤリス」 2月発売へ競争激化

 開催中の東京モーターショーに、ホンダは来年2月に投入する新型「フィット」を出展している。11月の発売を内定していたが、供給を受ける部品の不具合で遅れた。トヨタ自動車は同じく来年2月、「ヴィッツ」から改称する「ヤリス」の投入を予定。いずれも小型車を代表する人気車種で、販売競争の激化は必至だ。

 ホンダは東京モーターショーで4代目となるフィットを世界初公開。八郷隆弘社長は、「新時代の小型車の標準を作り上げることを目指した」と話した。

 シンプルで親しみやすいデザインが特徴。ガソリン車とハイブリッド車(HV)を設定し、HVには2モーターハイブリッドシステムを搭載。インターネットでつながり、事故など緊急時の対応を充実させたコネクテッドサービスにも対応する。

 2輪駆動モデルに搭載予定だった電動パーキングブレーキに不具合が見つかったため、ホンダはもともと4輪駆動モデルに搭載予定だった構造のブレーキに全量を切り替えて対応。準備のため、内定していた発売時期より約3カ月遅れる。

 ホンダはもともと、ヤリスに先んじて新型フィットを投入し、販売に勢いをつけたかったところだ。このため、関係者からは「発売時期が遅れるのは痛い」という声が上がる。だが八郷氏は、「短期的には影響があるかもしれないが、長期的な競争力には自信がある」と強調した。

 平成13年に初代が発売されたフィットは、広い室内空間などで人気となった。一方、11年に登場したヴィッツも、デザイン性や燃費性能が高く評価された。両車とも登録車(軽自動車を除く)の販売ランキングでは上位の常連で、特に21年から3年間はフィット2位、ヴィッツ3位という順位が続いた。今後発表される、双方の価格や燃費性能が注目される。

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