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スマホ採寸など手軽なオーダー 三越伊勢丹も参入

 三越伊勢丹は29日、インターネット上でワイシャツなどの仕立て(オーダー)注文ができるサービス「Hi TAILOR(ハイ・テーラー)」を本格展開すると発表した。スマートフォンによる写真撮影で自動採寸、来店せず注文できる。若いサラリーマンなどの需要を取り込もうと、スーツチェーンを中心にオーダーサービスが拡大しており、同社も百貨店のブランド力で差別化を図る。

 ハイ・テーラーはスマートフォンでネットからワイシャツの生地やデザインを選択、着用者の正面写真と側面写真を撮影すると寸法が自動計測され、自宅などからワイシャツの仕立て注文ができるサービス。基本価格は8900円(税抜き)ながら著名デザイナーが監修するほか、生地やデザインの組み合わせは約25万通りと幅広さが売りだ。

 「忙しくて営業時間内に来店できない若いサラリーマンに、百貨店のサービスをどう届けるかという視点で開発した」。同社デジタル事業部の横山達也マネージャーは説明する。来春からはスーツでもサービスを展開する予定で、横山氏は「百貨店になじみの薄かった世代でも、届いたシャツを見て良さを分かってもらえれば」と話す。

 ビジネス中心にオーダー需要は拡大しており、各社は需要取り込みを急ぐ。

 スーツ専門チェーンのAOKIは7月から、メンバーズカードやスマホアプリの会員がスーツの生地や好みの形などを登録することができるサービスを始め、全国どの店舗でもオーダースーツが購入できる。青山商事は10月、1着2万9000円(税別)からという既製スーツ並みの低価格オーダースーツの受注を「洋服の青山」と「ザ・スーツカンパニー」で始めた。

 オンワードホールディングスはスマホなどで予約すると、自宅やオフィスで採寸できる「出張採寸」サービスを展開するほか、乾燥状態を保つ梱包方式などにより、自社工場からの直接配送が可能に。受注から配送までの期間が最短1週間となった。担当者は「顧客ニーズに沿って、少しでも早くお渡しできるようにした」と強調した。

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