金融

運用難の生保、分散投資加速 目立つ米子会社のノウハウ活用

 日米欧で金融緩和が続く中、生命保険各社の運用環境が一段と厳しさを増している。各社はわずかでもプラスの利回りを求めて、米国社債市場への進出を積極化。目利き力を発揮するため、米国子会社のノウハウを活用する動きが目立ち始めた。また、上場株式や債券以外の「オルタナティブ(代替)」と呼ばれる資産への投資も加速している。

 米国子会社との連携を強化しているのは、明治安田生命保険と住友生命保険だ。明治安田は子会社の米中堅生保が運用する不動産担保付き証券を「優良資産」として、2022年度末までに1000億円程度を積み上げる計画だ。

 住友生命は年内にも、傘下の米中堅生保の投資顧問子会社に対し、社債への資産運用委託を実施する。

 オルタナ投資の対象も多様化してきた。第一生命保険は7月に中国のベンチャーファンド、8月にはファンドを通じて物流施設開発事業への投資をそれぞれ決定した。

 日本生命保険はファンドを通じた海外不動産やインフラ領域への投資残高が9月末で1900億円だった。20年度末までに倍増を目指している。

 各社が海外社債やファンドへの投資を強化しているのは、日本銀行のマイナス金利政策が長期化し、生保の運用がメインとしている超長期の金利が沈んだままだからだ。

 日本生命の岡本慎一財務企画部長は「毎日頭を悩ませている。30年物国債は1%が目線としてあるが、だいぶ苦しい」と話している。(米沢文)

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