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「文化より自然が観光資源」 アトキンソン氏が甲府で講演

 観光政策に詳しいデービッド・アトキンソン氏が5日、甲府市の山梨県庁で観光業者や市町村の観光担当者を対象に講演し、外国人観光客の誘客策について「日本の文化や歴史より、自然こそ観光資源」と強調した。

 アトキンソン氏は英国生まれ。ゴールドマンサックス証券などを経て、国宝や文化財の修復を手掛ける小西美術工芸社の社長に就任し、日本の経済、文化、観光について提言。富士山登山鉄道構想検討会の理事も務めている。

 「例えば英国から山梨に来る人は16時間と30万円の費用をかける。神社と寺の見学だけのために滞在しない」として、「歴史や文化だけでなく、スキーや釣りなど自然を生かしたほうが多くのお金を使ってもらえる」と訴えた。

 京都・二条城の大広間の英語の解説板に大政奉還の舞台になったという説明がなく、単に「Big room」と書かれていたことや、北海道・阿寒湖のベンチが湖ではなく駐車場を向いていたといったエピソードを紹介。観光客の目的地作りの重要性を強調した。

 質疑応答で宿泊税について問われると「山梨にないのなら、直ちに導入すべきだ」と述べた。

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