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アップル以外にも供給拡大 “折り曲げられる基板”で攻める村田製作所

 村田製作所の村田恒夫会長兼社長は、高機能スマートフォンに使われる樹脂多層基板メトロサークについて、2019年から米アップル以外にも供給先を広げたことを明らかにした。

 村田社長はこのほどインタビューに応じ、新たな供給先は「アジアの複数のスマホメーカーだ」とした上で、第5世代(5G)通信システムをはじめスマホの高速通信化を背景に需要は強く、生産体制も「非常に落ち着いた状態で、拡大できるレベルにきている」と述べた。メトロサークの売上高は既に1000億円を超えており、今後かなり大きな規模の事業になるという。

 村田製はアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」に製品を供給している。ブルームバーグのデータによれば、韓国のサムスン電子や台湾の鴻海精密工業とも取引がある。

 メトロサークは折り曲げが可能なため、狭い場所に複雑な電子回路を敷き詰めるのに適しており、高機能スマホに欠かせない。村田製は供給先をアップル以外にも拡大することで、収益源の多様化と安定化を図る。

 メトロサークを含むモジュールの4~6月期の売上高は952億円と前年同期に比べ1割伸び、構成比も約27%を占める。村田製は5Gや先進運転支援システム(ADAS)の普及を視野に、スマホや自動車向けのコンデンサーやモジュールの開発・製造を強化している。

 2022年3月期までの中期経営計画では、売上高を2兆円、営業利益率を17%以上に引き上げる目標を掲げる。19年3月期の売上高は1兆5750億円だった。

 米中貿易摩擦の影響について村田社長は、取引先が生産拠点を中国国外に移す動きはあるようだとした上で、「うちは仕向け地が変わるだけで大きな影響は受けない」と述べた。主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)は20年1~3月期には受注が回復に向かうとの見通しを示した。(ブルームバーグ Yuki Furukawa、Pavel Alpeyev)

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