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石油鉱業連盟 LNG輸入50年 次はアジア供給拡大

 □石油鉱業連盟会長・渡辺修(78)

 --「石油・天然ガス開発の現状と課題」をまとめた

 「1977年に初版を発行し、年1回の発行で既に40年以上だ。資源開発関係者の基本情報資料という役割が強い。今年は2018年以降の日本企業の資源開発プロジェクトの状況なども盛り込んでいる」

 --原油価格の低迷が世界的に問題になっている

 「今年初めに原油価格は米国産標準油種(WTI)で1バレル=50~70ドルで推移すると予測した。この水準に収まっているが、もともとは70ドルに張り付く水準に上昇していくというシナリオだった。しかし、現状は50ドル台後半で推移しており、想定よりもやや下目に動いて停滞しているのが実態だ」

 --その理由をどう分析する

 「現在の原油価格は3つの要素によって決まる。第1が米中貿易摩擦による世界経済の状況。第2が米国のシェールオイルや石油輸出国機構(OPEC)の減産など供給側の状況、そして第3がイランやサウジアラビアなど中東地域を中心とした地政学リスクだ。9月のサウジの石油施設攻撃などを考えれば、地政学リスクの高まりで原油価格は急激に上がっていくのが、これまでの常識だ。しかし、市場が冷静なのは世界経済の成長が下方修正され、景気停滞が長引き石油需要が減っていくとみているからだ。これに英国の欧州連合(EU)離脱による景気悪化懸念も加わっている」

 --液化天然ガス(LNG)の輸入開始から50周年だ

 「LNGは燃料革命の大きな役割を果たした。天然ガスを液化して日本に持ってきて消費するというモデルで先行したが、今後はアジアの経済成長に向けてLNGを供給する事業を拡大すべきだ。輸入基地をつくったり、プラントを建設するなどアジアのLNG事業への参入でビジネスを広げていくべきだ」

                   ◇

【プロフィル】渡辺修

 わたなべ・おさむ 東大法卒。1964年通商産業省(現・経済産業省)入省。産業政策局長、事務次官、日本貿易振興会(現・日本貿易振興機構)理事長などを経て、2016年6月から石油資源開発会長。石油鉱業連盟会長には16年5月に就任。愛媛県出身。

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