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コンビニ“脱24時間”宣言 時短営業拡大でコスト増も

 コンビニの時短営業問題が大きな転換点を迎えた。経済産業省が“業界改善”に乗り出したことで、セブン-イレブン・ジャパンとファミリーマートの大手2社が深夜休業を新たに容認。原則として全国一律サービスを提供する日本のコンビニの営業スタイルが大きく変わる。人手不足などを背景に大量出店と無休営業のビジネスモデルは過渡期を迎えているが、時短店舗の増加は物流コストの増加にもつながりかねない。

 「完全に市場は飽和した。来店客数は伸びていないし、大量出店での成長には限界がある」

 15日の経産省の有識者検討委員会による聞き取り調査で、ファミマの沢田貴司社長は時短営業を認めることにした背景をこう述べた。その上で「加盟店の意向に徹底して寄り添う」として、夜間休業の申し出を“丸のみ”する姿勢を強調した。

 一方、セブンの永松文彦社長は「市場は飽和とは考えていない。イノベーションをやり続けることが第一だ」と話す。セブンは加盟店の営業時間短縮をファミマよりも先んじて認めたものの、時短営業を望む場合は、最低3カ月間は時短営業実験を行い、セブン本部との協議での合意を経て移行するとの手順を求める。同じ「加盟店が最終判断する」というスタンスでも、本部側の意見を問わないファミマとは大きく異なる。

 セブン、ファミマ、ローソンの大手3社の1日当たりの店舗売り上げ(全店舗平均)を比べると、セブンと2社では10万円以上の開きがある。夕方から夜間の売り上げがセブンは高いといわれるためだ。今後、時短営業が拡大すれば収益減に直結する可能性もある。

 全国一律24時間営業を前提とした効率的な配送網はコンビニの物流コスト削減のカギだ。時短営業は物流コスト増につながる危険もはらむが、沢田氏は「コストを見た上で、やっている」と強調。コンビニ業界について「数での競争を徹底的にやってきた。金太郎あめだ。優れた経営モデルなので収益が上がった時期があまりにも長かった」と話した。(日野稚子)

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