自動車

EV多様化、市場活性の契機 ポルシェ初投入「タイカン」日本事前予約開始

 独ポルシェの日本法人、ポルシェジャパン(東京都港区)は20日、ポルシェ初の電気自動車(EV)「タイカン」の事前予約を開始した。モーター2基搭載のハイパワーで、反応が早い電動ならではの加速性もスポーツカーとして生かしている。来年9月から納車の予定だ。

 外観は、伝統的な主力モデル「911」を思わせるデザイン。バッテリー配置などでより低重心に設計し、安定性を高めた。特徴は極めて高い加速性能。3モデルのうち最上位の「ターボS」なら静止時から時速100キロまで2.8秒で到達。さらに加速を20回以上繰り返しても、パワーが衰えないとしている。

 バッテリー電圧は一般的なEVの約2倍となる800ボルトで、30分間で80%までの急速充電ができる。1回の充電での航続距離は約400~460キロとなっている。

 先進安全装備もあり、前車追従、歩行者や自転車にも反応する衝突回避ブレーキ、車線維持などの機能を搭載。デジタル化も推進し、メーターはフルデジタル式で、自動車として世界で初めて音楽配信サービス「アップルミュージック」を直接組み込んだ。価格は日本では未定だが、ドイツでは10万5607ユーロ(約1268万円)からとなっている。

 「イノベーションと伝統、デザインと機能性を兼ね備えている。電動化されたポルシェの新たな魂だ」。東京都内での発表会で、今夏就任した日本法人のミヒャエル・キルシュ社長はこう述べ、商品力に自信をみせた。

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