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JDI経理幹部が5.8億円を着服 昨年末に懲戒解雇し刑事告訴

 経営再建中の中小型液晶大手、ジャパンディスプレイ(JDI)の元経理担当幹部が約4年間にわたり会社の資金約5億7800万円を着服したとして、同社が今年夏に元幹部を業務上横領罪で警視庁へ刑事告訴していたことが21日、分かった。同社は昨年末に元幹部を懲戒解雇しており、同日午前に「このような事態が生じたことは極めて遺憾であり、関係者の皆さまに深くおわび申し上げる」とのコメントを発表した。

 同社によると、元幹部は平成24年に会社が発足して以来の社員の男性で、経理部門を統括。26年7月から30年10月にかけ、取引実体のない会社へ架空の業務委託費名目で入金したり、収入印紙を換金したりして会社の資金を着服していた。

 昨年秋ごろに他の社員から内部通報があり、同社が社内調査委員会を立ち上げて調べたところ、不正経理が明らかになったため、12月28日に元幹部を懲戒解雇。これ以外の不正行為も調査したが、「その存在は認められなかった」としている。元幹部は着服を認めており、「着服した資金は私的に使った」などと話しているという。

 同社は「今回の事態を重く受け止め、調査委で判明した内部統制上の課題に対し再発防止策を実施している。今後も法令順守の徹底と管理体制の強化に努めていく」としている。

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