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ドラえもんの単行本、23年ぶり刊行 “幻の第一話”収録の「0巻」順次発売

 藤子・F・不二雄さんの人気漫画「ドラえもん」の“幻の第一話”を収録した「0巻」(小学館)が、27日から順次発売される。同作誕生から50年の節目を記念したもので、単行本の刊行は平成8年の45巻以来23年ぶり。インターネットなどでは多くの注文があり、すでに2度の重版がかかるなど反響は大きい。小学館関係者は「2度の発売前重版は21世紀に入って初めて。1度はときどきあるが、2度は聞いたことがない」と驚いている。

 ドラえもんは昭和44年12月、「幼稚園」「小学一年生」など6誌で同時に連載開始。内容はそれぞれ異なっており、単行本1巻には「小学四年生」で掲載された話に、加筆修正を加えたものが収録された。

 0巻には、5つの「幻の第一話」を含めた6話を、掲載当時からほぼそのままの状態で収録。最初期の作品だけあって、ドラえもんの見た目が少しずんぐりとしていたり、ジャイアンではなくスネ夫がボス的存在だったりするなど、基本的な設定が固まるまでの藤子さんの試行錯誤が見て取れる。

 小学館の松井聡・ドラえもんルーム室長は「お子さんが見れば、『テレビで見ているドラえもんとは少し違うな』と感じると思う。この50年間でドラえもんを読んできた大人の方が読んでも、新たな発見があり面白いのでは」と話している。

 このほか、ドラえもんが誕生するまでの経緯を描いた「ドラえもん誕生」や、ドラえもんの歴史や豆知識などを記した解説も掲載。定価700円+税。

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