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シトロエンCEO、日本事業強化にも言及 「規模拡大は相乗効果生む」

 来日した仏自動車大手シトロエンのリンダ・ジャクソン最高経営責任者(CEO)は、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じた。M&A(企業の合併・買収)によるグループの規模拡大について、「一般論として、数量増や相乗効果などでメリットは明らかだ」と強調した。シトロエンを含むグループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)は、欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との統合で合意。実現すれば販売台数で世界4位のグループとなる。

 M&Aについては、PSAが2017年に独オペルを買収した“成功体験”を踏まえ、「ボリュームが大きくなり、同じプラットフォーム(車台)で多くのモデルをつくることができるなど、相乗効果が生まれる」と強調。FCAとの統合に関し、「決まったわけではないが、数量増やシナジーのことは一般的にはいえる」と肯定的に話した。

 日本でのシトロエン車の販売台数が今年、4000台を超えて過去最高を更新する見通しになったことは「うれしいが満足せず、さらに増やしたい」と述べた。また、「現在は2割にとどまる欧州以外の販売比率を21年までに4割にする」という方針を強調。インド市場への参入や日本での販売増などにより、欧州に依存する地域的な販売構成を是正したい考えだ。

 電動化や自動運転などの次世代技術に関しては、「それぞれの技術に取り組む一方で、大胆なデザインや乗り心地の良さというシトロエンの独自性は将来も維持していく」と話した。

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