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森トラスト、東京・虎ノ門再開発 まちづくり推進へ新部署

 不動産開発大手の森トラストの伊達美和子社長は28日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、東京都港区の虎ノ門地区で取り組んでいる再開発計画「東京ワールドゲート」について、周辺のまちづくりを推進する新部署を設置したことを明らかにした。地元の人との協力体制を強化し地域活性化につなげる狙い。同社がこうした専門部署を設置するのは初めてという。

 東京ワールドゲートは来年3月の完成予定。新設した「まちづくり推進室」は開業準備に加え、再開発計画の核となる複合施設「神谷町トラストタワー」について地域との継続的な協力業務などを担う。伊達氏は「創業間もないスタートアップ企業と大企業との化学反応が期待できる」として、「新しい発想が生まれるきっかけをいろいろなところで作りたい」と語った。

 伊達氏によると、都市開発事業では通常、「開業準備室」を組織する。ビル完成までは建てることに集中し、完成後は開業に向けて管理体制づくりやホテルの準備などさまざまな段取りがあるという。「今回は開業後も地域全体の持続的な発展を支える意図があった」と述べ、組織を挙げて開業効果を地域全体に波及させる考えで、今後の開発事業でも踏襲する。

 同社では、2025年に完成予定の赤坂二丁目プロジェクトのほか、品川-田町駅間で三田再開発計画も検討中だ。三田エリアについては、「国際線強化が進む羽田空港に近く都心と地方・海外をつなぐ玄関口だ。近隣には住宅地も多く職住近接が成立しやすい」とし、「神谷町エリアとは違うオフィスとしての在り方が求められる地域だ」と述べた。

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