金融

ミャンマー、日系生損保を認可 魅力の市場、欧米勢と争奪へ

 日本の保険市場は少子高齢化で先細りが懸念される中、保険各社にとってミャンマーは「アジア最後のフロンティア」と言われる魅力的な市場だ。ただ、市場開拓に向けては、民主化が遅れた国ならではの難しさが伴う。国民の「保険」に対する理解が進んでいないため、手探りでの市場開拓になる一方、欧米勢との戦いも待っている。

 ミャンマーの人口は6000万人弱。ただ、保険市場はほぼ手つかずの状態だ。普及率は生命保険が0.2%、損害保険が0.1%とされる。中間所得層の増加で自動車や住宅の販売は着実に伸び、自動車保険や火災保険の需要の拡大は確実視されている。教育資金など資産形成ニーズも強い。

 ただ、ミャンマーでの市場開拓は簡単な道のりではなさそうだ。最大の壁は、保険の概念自体が国民に知られていないことだ。しかもミャンマー政府はプルデンシャルやマニュライフなどの欧米勢にも同時に市場を一部開放した。

 日系生保各社は戦後日本に保険を浸透させた営業職員による販路構築に力を入れる方針だ。太陽生命保険は今後3年程度で5000人程度の体制を整える計画だ。副島直樹社長は「事業開始から3年程度でシェア10%程度に伸ばし、ナンバーワンを目指す。苦労もするだろうが、夢のある事業だ」と意気込む。

 規制の問題も立ちはだかる。ミャンマーで販売できる保険商品の内容は原則、各社とも同一のものとされ、「販路の多さや企業規模の大きさがシェア拡大に直結する」(東京海上日動火災保険)。

 このため、各社は地元の有力財閥や金融機関との連携を進めてきた。東京海上と日本生命保険は現地の有力財閥シュエタングループ傘下のグランド・ガーディアン損害保険(GGI)とそれぞれ合弁会社を設立。日生と東京海上で「両社の強みを生かしたコラボレーションも検討している」(関係者)という。

 第一生命保険は日系では唯一、単独出資の道を選んだ。同社は2007年からのベトナム事業で蓄積してきた営業やシステム構築のノウハウを横展開する計画だ。(米沢文)

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