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薬局子会社がテレワーク活用、重度障害者の在宅雇用推進

 移動困難な重度障害者の雇用を、テレワークを活用して進める調剤薬局大手クオールホールディングスの特例子会社クオールアシスト(東京)が11月22日、年に1回の社員総会を東京都内で開いた。データ入力やホームページ制作を在宅で行う約40人が全国から集まり、研修や交流会に参加した。

 同社は「働けないと思っていた障害者がICT(情報通信技術)を使えば働けるようになる」(青木英社長)という考えで、2009年から重度障害者の在宅雇用を推進。こうした取り組みはまだ少なく先進事例として注目されている。現在、北海道から宮崎県までの12都道県に住む46人が在宅で働く。

 難病や事故で肢体不自由になった人が多い。大学卒業後に入社した愛知県一宮市の岩田信二さん(25)は「車から降りるにも親による介助が必要。在宅勤務なら親も自由になる。フレックス制なので疲れたら休憩も取れる。自分の体調には一番合っている」と利点を語った。

 普段はウェブ会議システムでやり取りをしているが、年1回はこうした実際に顔を合わせる場をつくっているという。この日はコミュニケーション研修などが行われた。クオールの関係者は「取り組みを社会全体にも広げていきたい」と話していた。

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