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地価暴騰のカリフォルニア GAFAが数千億円の“尻ぬぐい”に走らされた事情 (1/3ページ)

 【エンタメよもやま話】さて、今回ご紹介するエンターテインメントは、米国西海岸の不動産事情に絡むIT(情報技術)企業の興味深い取り組みに関するお話です。

 産経ニュースの昨年7月20日付の本コラム「年収1200万円は“低所得”米西海岸の不動産バブル事情(https://www.sankei.com/west/news/180720/wst1807200002-n1.html)」

や、同年9月7日付の本コラム「米不動産バブル、西海岸の街は『ホームレス』&『人糞』だらけ サンフランシスコの嘘のような話(https://www.sankei.com/west/news/180907/wst1809070005-n1.html)」

で詳しくご紹介しましたが、アップルやグーグルといった世界的なIT(情報技術)企業が本社を構えるシリコンバレーにほど近い街、サンフランシスコでは、こうしたIT企業のエリートサラリーマンがこぞって持ち家やマンションを購入。そのせいで不動産価格が暴騰。昔から住んでいる住民が多大な不利益を被り、ホームレスが急増するといった状況になっているのですが、その“元凶”と非難されているIT企業側も、さすがに見て見ぬふりを続けることができなくなったようです…。

 米アップル2700億円、米グーグル1000億円…さらに衝撃「1700兆円」

 いつものように本コラムのネタ探しで海外メディアの電子版を巡回していて、このニュースを見つけた時には複雑な感情がわきました。

 11月4日付の米CBSニュース(電子版)などが報じているのですが、あの米アップルが、サンフランシスコをはじめとするカリフォルニア州で巻き起こるこうした“住宅危機”の解消に向け、総額25億ドル、日本円にして約2700億円を提供(寄付)すると発表したのです。

 具体的には、初めて住宅を購入する人が組むモーゲージ(住宅ローン)を支援するファンド(基金)と、手頃な価格の住宅供給をめざす住宅投資基金にそれぞれ各10億ドル(約1100億円)を拠出。米アップルがサンフランシスコにほど近い街、サンノゼに所有する3億ドル(約320億円)相当の土地を「普通の人が購入できる手頃な住宅地の開発」のために提供します。

 さらに、1億5000万ドル(約160億円)を拠出し、サンフランシスコなどの湾岸地域(ベイエリア)に手頃な住宅を増やすための基金を設立するほか、シリコンバレーの大半を抱えるサンタクララ郡でホームレス対策に取り組んでいる非営利組織に5000万ドル(約54億円)を寄付するといいいます。

 米不動産仲介業大手のレッドフィンの調べでは、サンフランシスコの現在の住宅価格の中央値は約147万ドル、日本円にして何と約1億6000万円。この価格、ロサンゼルス(約63万ドル=約6800万円)やシカゴ(約26万7000ドル=約2800万円)、シアトル(約58万ドル=約6300万円)といった他の大都市と比べても突出した高さです。

 そんなことになった理由は前述したIT企業にあるわけですが、事実、米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は、自分たちのせいで住宅価格が暴騰するといった「住宅危機」が起きたことについて「一市民として深刻な責任」を感じており、それに対処するなどと説明。「手頃な価格の住宅とは、安定性と尊厳、そして機会とプライドを意味します。そして、非常に多くの値頃感のある住宅が手の届かないところにある場合、われわれの歩みは持続不可能になりますが、弊社はこの問題の解決に一役買うことができるのです」と胸を張りました。

 CBSニュースなどによると、寄付の全てが完了するのに約2年かかるといい、米アップルは、今回の自分たち取り組みはシリコンバレーやサンフランシスコだけでなく、カリフォルニア州全体にインパクトを与えると考えており、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事も、今回のアップルの取り組みを称賛。こうした動きが広がって欲しいとの意向を示しました。

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