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米財務省短期証券の購入で投資家締め出し? 短期市場修復策、逆行の恐れ

 米金融当局は9月の短期金融市場の混乱の後、短期金利に対する制御を取り戻したとしているが、その修復策はマネーマーケット投資家に波及的影響をもたらしている可能性がある。

 連邦準備制度理事会(FRB)の翌日物リバースレポ用ファシリティーに留め置かれた現金は11月18日に270億ドル(約2兆9600億円)に急増した。これは2019年上半期末の440億ドル以来で最大。利用額は毎月18日ごろに増えるが、11月の増加は著しく大きかった。

 この増加は、当局が短期金利をコントロールするために行う財務省短期証券(Tビル)購入やレポ取引実施によって、一部投資家が押しやられている可能性を示唆する。短期投資のために現金を保有するマネー・マーケット・ファンド(MMF)などは通常、Tビルを購入するかレポ市場で資金を貸し付ける。しかし現在は金融当局が両方の分野で活動しているため、当局のリバースレポが魅力的な代替選択肢になった可能性がある。

 ナットウェストの金利ストラテジスト、ブレーク・グウィン氏は、「伝統的なフロントエンド現金投資家は米金融当局によるTビル購入とレポ取引によって締め出されている。このため、リバースレポファシリティーの利用増を注視している」と話した。

 リバースレポファシリティーの利用増は、銀行システムから準備預金を吸い上げることになりかねず、準備預金を増やして短期市場を安定させようとする当局の取り組みに事実上逆行する恐れがある。

 もちろん、今の段階で急増は1日のみの現象であり、長期的な影響があるかを判断するには、急増がもっと定期的に発生するかどうかを見極める必要がある。(ブルームバーグ Alex Harris)

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